少女革命前夜
ゆりあ

暗い部屋で一人でイヤホンを耳に突っ込んで死ぬ
優しい毛布にくるまれながら
窓の外の神様が住んでる燃えるような群青色の空を見つめる
ひんやりとした空気
時代に取り残されたような私の部屋
その冷たさの中で眠りたい
永遠に
永遠にあの日の紺色の海の中で
現在と過去の狭間でゆらゆらと漂う
私幽霊みたい
いいの
だって現在なんか意味ないもの
ずっとこの静寂の中で生きていたいな
時代に取り残されたもの
置いてかれたものしか興味がないの
そういうものと、手を繋いで
一緒に居てあげたい



置いてかれた静かな官能



性欲は暴力に近い
「計画的に会おう」ってなにそれなんか私道具みたい
お金は計画的に使いましょうみたいな?
ひどいわ
男の首を絞めた
ほんとうに死んじゃえと思いながら

「なんで首絞めんの」
「わかんない、楽しいからなんとなく」
「お前いい悪女になるよ」
「キャハハ、やった」


私大人になってくね先生
もうあの白い階段を上ることはないんだ
支配という制服を着て青い空の下で笑う日々は来ないんだね


あの黄金の日々以外
私は認めない
永遠に
だって退屈で仕様が無い
大人なんか大嫌い


どうしようどんどん一人になってく
君があたしのこと好きなわけがないのに
これからもきっと
君、あたしの宗教
でもそれでいいの?
本物に近い幻想のままで
君があたしと一緒になれば
君は幻想じゃなくなるよ

まあでもあたしが本物だと思えば、君は本物になるんだけど

君のこと多分永遠に好き
もう世界には君の美しさだけあればいいよ
男の子なんかいらないよ
君のかわいい白い耳についてるピアスの感触を舌で確かめたいだけなの
青い空の下で笑う君の生命の美しさだけ十分
それ以外なんかいらない
全部なくなっちゃえばいいのに

夜中カフェオレ飲んでたら
泣き出したくなったけど涙は出ない
ロザリオを机の引き出しから出して首にかける
これは乙女の純潔のしるし
私が作った子供じみた宗教
信者は一人私だけ
あの夏の日神様を見つけてから
私の人生は変わったの

ロザリオを握り締めて眠る
私だけの神様は
私だけの友達
私の宗教
あなたなんかに理解されて、たまるか

肉欲の塊のオジサンの哲学が嫌いだ
インテリが嫌いだ
大嫌い
嘘つき死んじゃえ


自由詩 少女革命前夜 Copyright ゆりあ 2009-09-30 20:01:18
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