シャボン
霜天

それを
望んでいると
思ったばかりの
ところに
球状の
破裂しそうな
言い訳が降りてくる

透明な空には透明な線がある
らしいけど
雲に紛れて今日も見えない
東経139度北緯35度
あたりの空の下
僕はその付近で
適当に元気です


今日も
踏みしめる足の隙間から
ふわり
湧き上がってくる
そのうちのいくつしか
取り込めないでいる

湧いてくる
すべて、を
つかむことが出来たなら
空へ近づける
かもしれない
もしも、もしも
空に泳いで
遠くなるすべてを知ることが出来たなら


地べたに張り付きながら
シャボンと名付けてみたりする


いつも
張り詰めて破裂しそうな
曖昧な何かを抱えながら
引きずっている足の先についてくる
何かにおびえながら
何を望むかもわからずに
言い訳
心の底の方から
ふわり、ゆらり
湧き上がってくる
シャボン
うまくつかめたり
目の前でぱちん、割れたりしながら
東経139度北緯35度
あたりの空の下
とりあえず僕は
適当に元気
です


自由詩 シャボン Copyright 霜天 2004-09-10 02:23:48
notebook Home 戻る