金属バットが真夜中にうなりをあげる
竜門勇気


夏休みを
金属バットで
殴り壊して進む
道の上や
軒下で
いつまでも死んでる鼠

雨の日に近づいて
瞬きごとに色の変わる彗星

君が世界の果てに逃げたら
世界の果てまで行って告白する
君が俺より先に死んだら
俺もすぐに死んで告白する
俺が君より先に死んだら
死神をぶっ殺して君のところへ行く
世界中の何より君が大切だって
好きだって叫んでやる!

行く場所なんてねーよ
君に嫌われちまったら
君がくれたプレゼント探して
毎晩うろついてるんだ

心のどっか
刺さってる棘
細くて些細で
激痛を伴う棘

風はあれから
何年経ったか
教えてはくれる
何をすべきか
知りたいけど
奴はすぐに消えてって
俺はあの夜を繰り返す



自由詩 金属バットが真夜中にうなりをあげる Copyright 竜門勇気 2009-08-03 00:48:54
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