金属バットが真夜中にうなりをあげる/竜門勇気
 
以下の方がこの文書を「良い」と認めました。
- 松岡宮 
元気が良いですね
- BOOKEND 
 
作者より:
- 松岡宮 さん

ひとつお詫びをしなければいけないのはぼくがあんまり元気でないことです。
熱ばかり上がってひとケルビンも彼女に熱を伝えられないのです。
鳴かぬ蛍が身を焦がし飛び込んだ先は旧日本軍の火薬庫でした。もうこんな真似はしないよ。一命を取り留めた蛍はしんしんと語りますが、町は火薬庫からの飛び火により刻一刻と赤い炎に飲み込まれていきます。
やっと鎮火したのは四日後の夕暮れ。
蛍は帰る場所がありません。ありとあらゆる戦争が終わった町で唯一の冷たい冷たい蛍の光が街の上をうろうろと漂っていました。

めでたしめでたし

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