可能性の海
瑠王

ほうりこむ
可能性を海に
可能性の海に
過ちが沈む
確かだった気持ちや
不明確なままの関係が
仄暗い重力に揺れながら
ゆっくりと底に横たわる

私は海辺を去る

そして
また時を経て 海を訪れる
新たな可能性を握ってそこに立つ

私達は可能性を無駄にする
未来を疑い 希望を不安として
可能性を海に投げる

可能だったものが
不可能になる

きっかけの種で
あふれかえった海は
やがて満潮をむかえ
眠りに満ちる

私の夢を深い、深い青で染める


自由詩 可能性の海 Copyright 瑠王 2009-07-29 18:24:54
notebook Home 戻る  過去 未来