「可笑しなフレンチテイストと東京タワーの下」
Leaf

そうだね、世知辛いねなんて同調気味で
やるせない想いを昇華出来ない
不毛なマゼリンの地に見立て
彼女は飽くなき野心の狐眼を秘め、
背を向け去ってった

フレンチブルドッグ小脇に抱え
大きなドットの日傘差して
モンロー気取りで小粋な装い


此処は何処だっけさ、
東京タワーを何に見立ててるのさ

決まって凱旋門になんて
ノーテレポーテーションだろ
滑稽な空模様に滑稽な傘が重なって
無為に嗤けてくる
だって雨降ってもないのに視界は滲んで
鉄塔の幾何学模様を見上げたって
答えは描いてないし
隙間から陽が射しているっていうのに
きらきら雫が降っているんだよね


見すぼらしいギンガムチェックの
ボタンダウンシャツを頭から被った


だって雨降ってんだろ?
彼女の歩く欣然とした後ろ姿が
洒落たフランス人形だとしても
それがこの東京タワーと何の関係があるって言うんだ




サヨウナラau revoirの演目は甚だしいほどの陳腐さで始まり
サヨウナラau revoirの緞帳は白々しいほどに拙速な幕引きで終えた





つまりは・・・

違いすぎる、という・・・




雨、止んだかな、なぁジム




もし知覚の扉が浄化されるならば、全ての物は人間にとってありのままに現れ、無限に見える。
If the doors of perception were cleansed, everything would appear to man as it truly is, infinite.  「William Blake」




自由詩 「可笑しなフレンチテイストと東京タワーの下」 Copyright Leaf 2009-07-25 19:36:46
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