弾劾
吉岡ペペロ

カミナリが鳴ると

暗いお外は夕立のおと

リビングのテレビは

昭和四十年代の時代劇

はんぶんに切ったメロンを薄い皮にして

セブンスターの吸い殻をそのなかに捨てた

暗い光とセリフ

黄緑いろと死骸

二十四年まえの七月

このときの少年はきょうも

あこがれと郷愁とともに私を弾劾している


自由詩 弾劾 Copyright 吉岡ペペロ 2009-07-24 13:21:48
notebook Home 戻る