金魚鉢
未完

みんな頭の上に
金魚鉢を持っていて
歩けば中の水が

ちゃぷんちゃぷん
揺れている

ときどき
金魚が入っている人がいると
みんなが振り返る

水が濁って
少ない人がいた時は
電車の席を譲ったり

入れ過ぎて重そうな
子どもがいたら
減らしてあげたりする

どうやら

金魚鉢を持たずに
生きている人はひとりもいない

金魚鉢が見えない人は
たくさんいるみたいだけど


自由詩 金魚鉢 Copyright 未完 2009-06-30 08:36:37
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