曇り空が好きな心
吉岡ペペロ

曇り空のしたを歩いている

電車に乗っている

お客様に挨拶している

仲間にメールしている

六月の闇は深くなる

雨に濡れた髪はひじきになる

宇宙のからくりをふたつ考える

原因と結果と縁について考える

シンクロニシティについて考える

ひとの内的世界の深さは

ヒマラヤ山脈の高さくらいある

白い花の薫りが濃くなる

そっちは曇り空だと言っている

曇り空が好きになる

あなたは紫露草のようなひとだ

曇り空が好きな心を見つめている


自由詩 曇り空が好きな心 Copyright 吉岡ペペロ 2009-06-22 23:37:59
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