ふと
小川 葉

 
 
ふとおもう
そのときの
ふと、が
ひとなのだ

あきのこおろぎも
たちどまり
しょっかくをのばしたまま
ふと、をしてるのだ
ひとのしくみのように

ふとおもう
この
ひと、である
かんじを
ときどきいきものはして
ふと
ひとになるのだ

ふとたちどまり
はねてゆく
なかにいるひとが
ふと、なにかをかんじる
そのほうへ
 
 


自由詩 ふと Copyright 小川 葉 2009-06-16 01:18:35
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