時間/その絶対的なもの
茜井ことは





夕ぐれ時に
快晴だった青空が
東へ押しやられているのを見つめる
ひとすじの雲が
分かちているようだ
逃れられないこの先と
とりこぼしてしまった出会いを


ひこうき雲に
指を挿しこんで、広げてみたら
時間のない世界へ
行けるだろうか


あなたのためいきを
積みかさねても
遠く及ばない
その長さに
うち砕かれた郷愁を
探しにいきませんか










自由詩 時間/その絶対的なもの Copyright 茜井ことは 2009-06-11 00:00:38
notebook Home 戻る