高性能
山崎 風雅


 真上からの太陽には
 からから と かわいた愛想をうかべて

 通りすぎる季節に いつも 忘れ物
 どこかにそっと届いているんだろうけど

 高性能な人がうらやましい
 ぼくは 羽が伸びきらないので
 うまく飛べない 

 風呂のなかで宇宙のとなりのことを考えていると
 シャボンがきれいに光った
 気のせい
 気のせい
 
 目をまともにみてしゃべれない僕は
 わざと焦点をぼかしてじゃないと
 受付もすませられない
 よけいなものが多すぎる
 濾過する装置が壊れてるみたい

 みんな好きなことを言っているけど
 望みは何かを語ってくれたら
 性能の悪い僕でも機能することもあるだろうけど

 世直しなんて 興味ない

 そんなことを出来る高性能な人達の邪魔にならないようにはする

 性能の悪い僕が書く詩も
 やはり
 たいしたことないみたいだ

 気のせいじゃないみたい




自由詩 高性能 Copyright 山崎 風雅 2009-06-08 23:48:22
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