ワタクシ
あおば



                090523



ワタクシは
そこで暗転
私は嘘を
そこで覚醒
わたしはなにも
欲しがりませんと言いながら
水鉄砲を持って
道路に飛び出してゆく

怖いことを思いだした夜は
よく眠れるのですと
先生は細い目を少しだけ大きく開けて
上目遣いにワタクシを見るのです
こっそり伺いますというセリフが
暗転した世界に漂って
見えて
なにか怖いと思いながら
水鉄砲が欲しくなるのを
頭から否定する

水があるのだから
氷もある
砂糖もある
無いのは油
ワタクシは其所で空を飛ぶための性根油を探すのですが
学徒によって掘り尽くされておりました


自由詩 ワタクシ Copyright あおば 2009-05-23 12:26:24
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