詩作
nonya


一針
また一針
言葉の
日向と日陰を
縫い合わせる

一針
また一針
自分の
頂点と底辺を
縫い合わせる

ときどき痛くて
たびたびくすぐったくて
ちょくちょく嘘で
しばしば毒で

爪を噛む癖と
似ていて
瓜を食む日常と
似ていなくて

三日月に1cm
肉迫しながら
暗闇を1g
咀嚼しながら

一針
また一針
言葉と自分の
距離と温度差を
縫い合わせる

最後に
何が
出来上がるのかは
忘れた



自由詩 詩作 Copyright nonya 2009-04-26 10:01:55
notebook Home 戻る  過去 未来