淡淡
nonya


淡淡と靴を鳴らして
いつもの裏通りを歩く
何も企てず何も自慢せず
ゆっくりと風景を進める

淡淡とキーを叩いて
いつもの物思いに辿り着く
答えを出さず確信を持とうとせず
おずおずと言葉を離す

やって来るものを
受け止め切れずに
いたずらに塩水を溢れさせる
そんな自分を許してあげたい

行ってしまうものを
引き止め切れずに
何処かが焦げてしまっても
最後は淡く笑っていたい




自由詩 淡淡 Copyright nonya 2009-04-14 19:43:14
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