「はじめて」
パール子供
はじめてがいなくなってこまってます
なにしろそんなことは
はじめてで
自転車がなくなったら
あの公園がきゅうに遠く感じてさみしくなったみたいに
もしも神様がいなかったらどうしよう
って思ったときのように不安で
母親が再婚をするそうです
父親が腕にイレズミをいれました
空がオレンジ色とムラサキ色によごされて
夕方になるように
そういうことは仕方のないことで
ただ、そんなことよりも
はじめてがみつからないんです
さがせばさがすほど
はじめてはぼくからどんどんどんどん
みつからなくなっていくきがするんです
はじめてがみつからないんです 日々のくらしとともに