断片
信天翁

     タナトスに媚びを見せまいとして
    どなたかになにかを期待する悪癖を
 モノトナスなプロムナードでおぼえたとき

            淡い人生の裾野で
       浅い呼吸をくりかえしている
干からびたロボットのシルエットが横切った

        なぁんだ あんたでしたか
      ちぎれぐもの端からのぞくのは
      ゆかりのしずくをたらしながら

 あゝ ときいろの四次元は縮こまっている
     雑木林のなかでわくらばとともに
      声もなく光のたばにおののいて




自由詩 断片 Copyright 信天翁 2009-03-15 11:42:08
notebook Home 戻る