詩は直線
Giton

詩は直線
半透明の窓をつらぬいて
雲の向こう側へと延びている
どこまでつづいているのかは誰もしらない

論攷は線分
ナイフで頭と尻尾を切り落とす
君はお茶をのんであくびする
ようかんのへりは砂糖が固まっていて旨い

詩は曲線
すべての直線は曲線である
詩の曲りは方程式の制限をつぎつぎに回避し
もし宇宙が有限ならばいつかは詩に充たされてしまうだろう

そこでぼくは君のためにナイフを取って
ようかんをましかくに切ってあげよう
宇宙空間を虫が食いながらすすんでいる


自由詩 詩は直線 Copyright Giton 2009-03-04 04:08:30
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