「笑」
長谷川智子



現地時間13:06
日本時間26:06
エセイサ空港を後に
呼んでいたジープを飛ばす
スカっとした青空
UVカットのブラックで見れないけど判るぐらい
久々に触れるギア
直線コースをじょじょに加速
エンジン音が即
心音とリンクする
丁か半か
伸るか反るか
どっちだ!?
頭上のフラッシュに願掛けしつつ目的地へ進軍
なぜか喉が渇く
ミネラル水の等高線が急激に下がる

引き払ったあの部屋
まろやかな空気
惜しくはない
新たに届けたいものを大ぶりのトランクとココロに詰めてココに居る
在る
あたしが知れなかった遠いトコロで
全てが整えられてたことを30日前のeメールで知った
あの後怒りのre:
それでもいなしてくれた
それがいつものあんたの優しさなのは知ってる
わかっ、てる
それでも
静けさが重いな


最後に温度を感じたあの日から123日
メモリから消し去る気はなかったから
地球の裏側が、現在地

現地時間17:06
日本時間翌06:06
宝石箱の光らないシーンでデジャヴ
いち。に の
さんっ! で
ダイブ!

オートフォーカス
縮まる、距離
こぼれる、笑顔 複数形



数ヶ月後
スプリンクラーの
スプラッシュ
祝福の、鐘

ハピネス!



 2009/03/02 written by Tomoko Hasegawa


自由詩 「笑」 Copyright 長谷川智子 2009-03-02 06:10:27
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