砂まみれの虹
モリマサ公

砂まみれの虹をわたりながら
つや消しの空間に夢をトレースする
幸せそうな光たちをそういう気分で俯瞰する
本当の意味で読み取る歴史の上の明日の流れ星を数えて
血まみれのキーボードに移植する捏造された記憶の権利を主張する
中途半端に触れてる輪郭で
閉じかけたくちびるをもう一度だけ開かせて
今日一日だけならキミのまばたきも信じてるものも全部大切にできる
センシティブな事故や事件を
自分で起こした事みたく受け止めて
信号機の色が透明な青に変わるたんびにあたしたちは傷つく
プラスチックのかけらが
鳥になってばらばらによこぎる
イヤホンを外しながら「え?」と聞き返すことができる今を
いいかげんな浅いグレーの空に乱暴に差し込んで
心臓が爆音で乱れ
あふれてどうしても止まらない覚醒のなかに立ち尽くす
  







 


自由詩 砂まみれの虹 Copyright モリマサ公 2009-02-12 21:20:01
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