残像
暗闇れもん
バラバラと零れ落ちる破片抱いて
流れる雲の行く末を見ていた
二本の柱が支えるこのカラダ
少しの風にでも流されて行きそうな抜け殻と化し
近くで聞こえる羽音に脅え
愛したはずなのに懺悔を繰り返した
近くで生まれたばかりの野良猫か、それはニャーとなき
思い出したように手に流れた雫を舐め
変わらない日常を懐かしがった
つかの間だけ
あとは無
つかの間だけ空を見上げ地面を見た
ゆっくりとした時間の流れの中
小さな猫の死骸だけ頭に残した
自由詩
残像
Copyright
暗闇れもん
2003-09-19 23:34:57