ヘッドホン (脚韻詩の習作)
Giton

ぼくの耳に入ってくる音が、世界を創ってる。
光あれ!そして、ぼくに光があった。目は見ない。
耳は聞こえない。流れ込む虹色カクテル、
真夜中でも朝のびばるでぃ、神は滅びない。


聞かないぞ、聴いていないぞ、恐竜どもの語りかけ。
装甲服よりもたしかな、ヘビメタの見かけ。
君は、かわいいよ、輝かないダイヤモンド、俺の胸、
君をまもるために、神は俺を産んだ、君の船。


あかときの海岸で拾った白い三半規管は、
遠いむかしの記憶を含んで青く濡れていた。
キシャゴのように弾ける忘られた蝋管の談話。


去年の汚れた雪が凍って、道路際に崩れていた;
去年君がくれたすっぱい夏蜜柑は、
欲張りが育てた作物のように、陽の丘で膨れていた。


自由詩 ヘッドホン (脚韻詩の習作) Copyright Giton 2009-02-03 08:15:05
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