雪々
AB(なかほど)

静かな小正月の窓から見える景色に

 つい

あの日
どうして降ってくれなかったんだろうね

 と


ねえ
降るとどうしてこんなに静かなんだろうね

雪々
静かでも幸せな日々があったのにね


僕らの世界へ降るものが
君の世界で降っているのかな

そこへ続く道にも
静かに降り積もるのかな
その道を僕は
ちゃんと歩ているのかな
歩いて行けるのかな

世界の涙に溶けそうな
雪々に
足跡をつけて行く
その足跡もすぐに溶けて行く


雪 降る げん
そこに 雪 降っとるげん





即興ゴルコンダより



自由詩 雪々 Copyright AB(なかほど) 2009-01-15 23:14:57
notebook Home 戻る  過去 未来