月の音
アハウ

月の出が遅くなって

月光が細く熟れはじめると
満月の熱狂が恋しく思われる

冷たい光に微熱して 謳った
銀光は金属の肌ざわりで 熔けた
この魂のざわめきが

満月の色彩は朧なグラデーションに消えて
宴の残音は痩せ始めた この光に寂しく反響する

ゆっくり ゆっくり 衰退してゆく 夜の光

都市の夜景は
相変わらず奇麗で
地上に星星が降りて来たようだ

そんな東南方向に広がる夜景と月

遅い月の出は収穫の時


自由詩 月の音 Copyright アハウ 2009-01-13 21:56:20
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