「知る」ということ
さとう 星子

私は知りたい
この世界には
どんなものがあり
どんな意味があるのか

私の中の子供は何でも知りたがった
たとえ暗黒の苦しみを味わおうとも…
純粋にただただ
知りたかった

ときに、「愛」という言葉が
とても綺麗なものに思えたが
それは単なるイルミネーションに過ぎなかった

ときに、「大人」という異質な要素を
コンプレックスに感じたが
それは子供の幻想に過ぎなかった

このイノセントな時代では
「知る」ということが
無意味なものに思えて仕方がなくなる
悲しみにも似た空虚感が押し寄せる

「知る」ことで怖さを覚えたとしても
それはきっと
この世界を少し分かり始めた証拠だろう

私はいつまでも訴え続けるだろう
「この世界をもっと知りたい」





自由詩 「知る」ということ Copyright さとう 星子 2009-01-13 18:41:06
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