林の狼さん
ペポパンプ

ある小さな家に
料理の好きな
お嬢さんがいました。
庭に野菜を取りに行きました。

狼が腹をすかせ
山から下りてきました。
お嬢さんを見つけ
声をかけました。

狼が言いました。
「どうしてそんなに口が大きいの」
答えて言いました。
「大きな声でよく話すためです。」

狼が言いました。
「どうしてそんなにお腹が大きいの」
答えて言いました。
「妊娠しているからですよ」

お嬢さんが言いました。
「これから焼肉をするのですが、」
「ご一緒にいかがですか?」
「ご飯と豚汁もあります。」

狼は言いました。
「どうしてそんなに優しいのですか?」
お嬢さんは言いました
「父が厳しい人だったからです。」
「困っている時はお互い様です。」
「子供にもお土産持って行きなさい。」

狼は泣いて言いました。
「もともとここは私の家がありました。」
「そしてキジが沢山いました。」
「でも人間達が奪ってしまい」
「食べるものが無くなってしまったんです。」

お嬢さんは言いました。
「自然は皆のもの、その大切さを説明できないから、」
「必要ない。とは言えない。それだけではない。」
「無駄だと思うことに大切なものが隠れている。」
「自然はもっとゆったりしています。根こそぎ奪いません。」
「共存する事に意味があります。仲良くしましょうね。」


自由詩 林の狼さん Copyright ペポパンプ 2008-12-08 12:54:46
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