follow my nose
完食

最近上手く息をできないので
いっそ呼吸を止めてしまおうかと思いました
小さい両手で口を塞いでみようかと思い 実行しました

そうすれば私は悩むことも無く
平穏に死んでいけるのではないかと
考えました

しかし 呼吸は続きました
それがなぜかは私にはわかりませんでした
両手は確かに口を塞いでいたのに
口は確かに息を吸うことはできないのに

これは誰かからのメッセージなのかも知れません
それはきっと神様的な 私の、神様的な
なんというかもう神様 みたいな

私の神様的な何かの力で私は
口で呼吸をせずとも生きていける人類に
なりえたのかも知れません

いわば私はにゅーたいぷ
しかし人類はおーるどたいぷ

だから 上手く息が出来なかったのは
仕方のないことなのです

私が世間に合わないのではなく
時代が私に追いついていなかったのです

私は両手を挙げて喜びます
万年酸素欠乏症気味な頭で叫びます
「私こそ人類のガ、がはあgじおjわいあい…

私には喜びを体現することもできないのだろうか
にゅーたいぷとはかくも不自由なものなのか
死のう!

私は再び両手で口を塞ぎます
   ―やっぱり 呼吸は続きました


自由詩 follow my nose Copyright 完食 2008-12-01 20:28:45
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