静脈
あすくれかおす



人に聞くものでも
道に聞くものでもなく
恥じらいの衣を脱いだとしても
僕たちは凍えない


世界中のどんな子猫よりも
いたずらに柔らかくて
鳥にでもなってしまいそうな
かけがえのない
手触りの


在り処は
至る所にあって
結びあって
喜びを踊っている


いつも一笑に付すけれど
そういうものこそ大切で
鉛筆書きも
育っていくようにと
窓は開けておく


僕たちは
踊り続ける
結び目を祝う
螺子の子どもだ



濁ってしまうから
水には
流さない









自由詩 静脈 Copyright あすくれかおす 2008-11-06 23:29:55
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