ハーモニー
A道化

仰向けのまま諦めた体に単なる皮膚が降るとき
左斜め上で俯くランプシェイドから、おまえに
音も無く、水も無く、光が泣いて下さる
ひとりの皮膚がひとつのリズムで
気体以上に形のないものを再確認しようと
はじいている、ここのこのこれは
インスツルメントではなくおんなであることを
今は泣かず、ただ鳴ってリズミカルに忘れなさい
奥行きではなく、空洞のおまえに
俯くランプシェイドから、ほら、おまえに
光が泣いて下さるから、音も無く水も無い波動で
悲鳴秘めた音楽に沿って、ほら、おまえに
光が、泣いて下さるから


2008.10.31.


自由詩 ハーモニー Copyright A道化 2008-10-31 10:49:10
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