夢の道路
服部 剛
「明るい私」を演じる日々に疲れて
休日は体を丸めた蓑虫となり
布団に包まる
転寝
(
うたたね
)
の間に
夢の運転席で僕はハンドルを握り
並走する左の車線に
追いついてきたバスの窓越しから
何処かで会ったことのある人々が
笑顔を並べ、たくさんの握りこぶしを前に
身を乗り出し
僕とじゃんけんしようとする
( 夢・・・か・・・ )
目覚めた僕は夢の運転席から現実のベッドへ
戻ったが
あのバスに乗った楽しそうな人々は
一体何処まで走っていったのだろう
自由詩
夢の道路
Copyright
服部 剛
2008-10-11 23:00:30
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