カビ女
蒼木りん

旬が過ぎたということなんだろうか
ついに
私にもカビが生えた

このまま眠り続けたら
私はカビに覆いつくされるんだろう
何色のカビ
真っ黒いカビ
みどり色のカビ
綿毛みたいなカビ

カビ
カビ
カビカビカビ生えたー

医者に行って
菌を殺してもらおうか
それとも
カビだらけになって
生ごみとして
捨てられようか

君は知らないから
私のこと気にしてるけど
こんな私に惚れるなよ

だけど
君に惚れられたら
カビをみんなきれいにするかもしれない
たぶんもっと強くなる
うら若き君にふれられないからね
妖怪カビ女は


自由詩 カビ女 Copyright 蒼木りん 2008-10-07 10:50:25
notebook Home 戻る