ゲリラ
タマムシ

わたしに銃口をむけたら
あなたよりも速く撃つ

その瞬間を待って
わたしは草陰にひそむ

マシンガンのような武器は持たない

細い糸を張り巡らせて
その瞬間を待つ

あなたよりも速く撃つ
そのためにひそむ

じっと見つめられているあなたは
そのことに気づいていない

なんて可哀想なあなた

だけどわたしの方が
もっと可哀想なのかもしれない

どうせなら
ナパームみたいな火力で
恋がしたい

そんなゲリラ
  


自由詩 ゲリラ Copyright タマムシ 2008-09-26 02:41:59
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