挨拶
伊月りさ

すれ違いざま乳房を鷲掴み
突き抜ける情熱は右手
見境のない
ごきげんよう、
歯茎の火傷に障らぬようにそう紡いだ、
根をおろし損ねたらしく。

さんざ勿体ぶって開いたその奥
たったの三畳
しかし
夜を待ってごらん、

、(息)

宇宙
なにも孕まない宇宙じゃないか。
瞬間、ないはずの引力が働き
わたしはきみの腕のなか
今度こそゆっくりと乳房は
骨を圧す
肉を擦る
膨らみたがる体温を分けて闇を得た
無敵の

こんにちは、
おまちしておりました、

頭蓋突き破りきみを求める
この落ち着きのない熱の主食は午前二時なので
出逢ったが、さいご。


自由詩 挨拶 Copyright 伊月りさ 2008-09-25 01:39:26
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落下光