「 さらさら。 」
PULL.







イチョウ並木は色褪せた夏を着てさらさらとさよならをささやく。


ギザギザのキス飲み込んであかんべーをしておんなのこにさようなら。


フェーン現象涙腺はカラカラ飛び込みたいぐらいのバカ青空。


握った手が汗をかいてたの夏が暑いせいだと信じてた。


焼けた肌も剥き終わり後はにやけやた恋のカサブタ剥がすだけ。


改札口ですれ違うにがい奴これ以上ないよな笑顔でかわす。


快速特急乗りすごし各駅停車で想い出まではゆうるるる。


そうめんを揉むように洗いぬるむ指を舐めるあたりまえのひとり。












           了。



短歌 「 さらさら。 」 Copyright PULL. 2008-09-23 18:36:44
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