ツメハギ
梨玖

ぶちり ごくん

とりあえず噛んで、引き千切って
流れ出た血液は全て飲み込む
消化される時間も 
あぁ もったいない

対照的なその鋭い爪が
掻き毟る首
どうして、って叫ぶその瞼が
酷くうるさいから
爪から流れる血を
そのまま落としてやる



そろそろ痛いから
離してくれないかなぁ



この体液も汲んでしまえば
赤くてのひらに絡みつくだろう

偶然に今日だったツメハギ
それを垣間見てしまった君が


今更狂っていたって、そんなの知りはしない


自由詩 ツメハギ Copyright 梨玖 2008-09-22 19:36:03
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