ニール逃亡
キリギリ

春さきやらぬ秋に沈みえんやー重いやぁ
めざしく三十路歯向かいエッヂ匂って劣化する胎盤は
小人たちを毟り取るニッパーの重低音ここいらじゃ電気式
日本丸め赤痢規範じゃあ到底解けぬ謎おしっこもその顔で猛勉強
ギギガガ他者マシン農村めど100均の自由帳に描く左心房
お母ちゃんは意味がないの埋め込まれた種なら何でも育つわ
カーカー鳴る鐘に諸行無常を誓う二人ぼっちの日夜は肉食
模型塔の下で繰り辿る問答の失言褒め合う十態のホ長調
何でもいいからお寿司をちょうだい酢飯と天ぷらもっとちょうだい
中まで濡れる真珠湾アコギがなるソ健康でいたいのに肺は黒いよ
北部カントリー弛緩するアイデンティティ日陰まであと僅か(足らず!)
首絞めて剣道の面ひっかいて剣道の篭手ならず者は厄介だわ
沿線の宅地ビルボードトップ10入り円高ドル安機内食
何も言わずにもげればいいのに子息の茨はジャムレーズン
十日もすれば良くなるでしょう元通りにはならないけれど
あぁ主よ好きな罪は何ですかあぁ主よ好きな罰は何ですか
計上してください生きてる内に四国を巡るアレしたいです
ガンも冒険もノーリスクじゃ画面越し犬食って寝ようか掃除しようか
玉手箱欲しさに亀割って児童相談所行きのバスでストパーかけて
お辞儀して写メ撮って連絡して連絡して連絡して連絡して連絡して
失効する期限切れのビニル紐で繋がっていた私と鏡は
広い空の下、強くたくましく在る。


自由詩 ニール逃亡 Copyright キリギリ 2008-09-17 21:23:40
notebook Home 戻る