モンパルナスB-2
《81》柴田望

残酷 を 毛髪 は 神経痛 には タタカイながら              
碧い 現時点 ハ 『歌』 が のこるだろう? 穹窿              
華麗な ぬくぬくと アルチンボルト を                 
飛沫 と 口にする 法則 は 走り去る 今、              
アルチンボルト の 脱落 雨 を 消せ               
                    
『歌』 の たましひ の 眼                
音律 が 遠い 時代 は 包まれて               
冒険 の 青空 を あいさつなさい                
皮膚の下 の 校庭 と 沸き上がる                
蛮族 に 見出すとき、 肩 は 溶かし               
                    
夕焼 が                   
われわれ に 封じてきた 火矢 が 瞳 で              
飲み込んで 証す サフラン 肩 では われわれ               
修道士 を たましひ に この場所                
ふたつ に ただ一度だけ 置き                 
                    
私 の むかって 七人 も こぼれ               
しあわせなやつ から 白熱して                  
白骨 の 時の締切まぎわ が 切り                
見えた 弾劾書 は 白蝋 の しづもる               
この 無拘束物質 に タタカイながら                 
                    
水 に 爆ぜ散る とき は 冷たい 額 が             
降る 溶岩 に 猿 の 一番美しい 語るべからず              
針のやうに 空 を 総和 から まじりあって               
私 に 愛 の 日は暮れる もとめてゐる。 それ              
ついに きのう の 赤鯖ばかり の 幾度も 光の中 に 腐敗してゆく            


自由詩 モンパルナスB-2 Copyright 《81》柴田望 2008-09-13 22:11:14
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