夕焼けヒッチハイク
小川 葉

 
夕焼けに
親指を立てて
田舎町のバイパスで
ヒッチハイクした

止まる車はなく
僕も止まることはなく
黄金色に染まる
雲に乗って
太陽は
旧道の町を
去って行った

あの町の
家に帰りたかった
古びたシャッターの
店の奥で
父と母が暮らしてる

夕焼けの向こうには
朝がある
あの懐かしい朝も
きっと

知らない街で
親指を立てたら
夕焼けのヒッチハイクは
こんなにも悲しかった
 


自由詩 夕焼けヒッチハイク Copyright 小川 葉 2008-09-04 02:07:54
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