怒り
星月冬灯


 その無惨な姿を

 私はどうしても許せないのだ


 その汚らわしい心

 その無感情の冷たさ

 その偽りの思いやり


 どれも不純で不誠実で


 ユルセナイ


 笑って一体何を得ようというのか


 池の中の蛙(かわず)のように

 狭い世界の中で

 ただ叫んでいるだけの

 おまえはとても憐れで


 ユルセナイ


 その感情に名前を

 付けるなら

 
 それはーーー


 「怒り」だ


自由詩 怒り Copyright 星月冬灯 2008-09-02 08:04:19
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