オッドアイ
nonya


充血した方の目で
窓の外を眺めた
赤い網目の向こう側には
いつもの景色があるのだが
その虫捕り網には
穴が開いているから
僕は呆気なく
ホントを取り逃がしてしまう

白濁した方の目で
テレビを眺めた
白い靄の向こう側には
いつもの馴れ合いがあるのだが
その乳酸飲料は
効き目の遅い毒だから
僕は優しく
ウソに侵されてしまう

両方の目で
君に見惚れた
ウソとホントの
W/O エマルジョンの微笑
その黄金比率にだけ
僕の視界は甘く歪むのだが
君のカラコンには
僕のオッドアイは映らないみたいだね


自由詩 オッドアイ Copyright nonya 2008-08-25 18:53:43
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