サーカス
タマムシ

転がるように、おどけるあなた
まるでピエロみたいだった

はらはら、わたしは
あなたが演じるあなたを
ただ見つめてる

空中ブランコ、ゆれてもその手を
つないだその、手をはなしたくはない

だから、あなたはあなたで
いてください、わたしの知ってる
いてくれるだけ、それだけでいいから

ここにはライオンもクマもいない
あなたとわたししかいないの

つくりだされた観衆のまえで
たとえあなたが笑顔を見せてくれても
わたし、うれしくないから

ねぇ、気づいてる?

わたしは小さく拍手する
それって本当は、淋しいからなんだよ

わたしだけを見てほしいからなんだよ


自由詩 サーカス Copyright タマムシ 2008-08-24 02:11:52
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