もういちど前を向く
湖月

優しい手に言葉は潰され

汚れたような日々は拭えば溶ける

ひとつの言葉を持たないわたしは 
凍りついた喉を震わせ
通じることのない音を立てる

お話にならない文字はだれにも伝わらないですか?

ごめんなさいすみません
あなたが こわいです

強くありたいのにいつまでも脆い こころの外側

冷たい紅茶の香りが
夢のような痛みの目を覚まし

もいちど立ち上がろうと 背筋が伸びる


自由詩 もういちど前を向く Copyright 湖月 2008-07-30 23:56:03
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