あさもやのなかを
モリマサ公

もやのなかのきいろいひまわりたちみたく
呼吸する
はりつめていく明け方の透明の空中に
うでをまっすぐにのばしました
旗ばかりがばたばたして「これが本当の自由」なんだなって
コンビニのコピー機で手首を
一枚50円でフルカラー印刷します
キズの無い空を空と呼び
脂肪のように雲のふくれていく下で
ペットボトルの
ワンリッターテンリッターを
補給する喉のからからの
ぼくたち
あたしたちの
淫らな汗がおちていく
「遠いねなんだか」
だから記号をいくつかえらんで
ぞうきんみたいなこねこが
水たまりの水をなめて
あたしわらいながら
「死なないよう」に
「ブログ」をてんてんと更新しています
監視カメラのなかを
通り魔がダッシュしてる
「これが世界なんだな」ってかきこむ
地図と看板を見上げて重ねて
輪郭のあいまいさを
覗き込む
家族を殺しちゃう家族
「気持ちはなんかわかる」
ってかきこむ
本当に空白をえぐれてるの?
「これが?」
「本当の自由?」なんだなって



自由詩 あさもやのなかを Copyright モリマサ公 2008-07-26 19:47:23
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