3日分の風
湾鶴

風鈴を木にくくり付け
鳴るのを待ちながら
昨日を振りかえる
TVをつっけぱなし
パジャマで
膝をかかえている


今日をみわたす
パンツがすこしくらいみえても
ひらひらのスカートがちょうどいい
すべての葉が大観衆の拍手のようで
風を自由に操っているのは
鳥のほうかもしれない



電話が鳴る
「あ、はい、ええ、ええ。」
「明日、10時に現場ですね。はい了解です。」

明日の音にささえる
風鈴がようやく鳴り始める



チリン。



自由詩 3日分の風 Copyright 湾鶴 2004-07-19 23:12:43
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