鎮まる地と沈める空
アハウ

虚ろな気だるさが
重い腰をあげて支配し始めている

大気が大きな欠伸をしながら
そっとこの地に潜り込み
寝息を立て始めると

羽毛に柔らかく包まれた小鳥が止まり木でさえずる

大地に溶けそうな体をそのままに
水のように浸みこますと
この地が鎮まる
供犠のようなごろ寝

こうして空を見つめて
雲の流動を見つめて
無音の逆巻く風が吹いる 
この大空が今にも地上に接触し
雲の片鱗が地上に落ちそうだ
空は沈み 雲は落ちる

だから
確かに龍神はいるようで
コップ一杯の水と香を供養する

気だるい欠伸の鎮まった大地に
空の流動を沈めて

雲よ大地に触れよ


自由詩 鎮まる地と沈める空 Copyright アハウ 2008-07-23 09:53:51
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