鎮まる地と沈める空
アハウ
虚ろな気だるさが
重い腰をあげて支配し始めている
大気が大きな欠伸をしながら
そっとこの地に潜り込み
寝息を立て始めると
羽毛に柔らかく包まれた小鳥が止まり木でさえずる
大地に溶けそうな体をそのままに
水のように浸みこますと
この地が鎮まる
供犠のようなごろ寝
こうして空を見つめて
雲の流動を見つめて
無音の逆巻く風が吹いる
この大空が今にも地上に接触し
雲の片鱗が地上に落ちそうだ
空は沈み 雲は落ちる
だから
確かに龍神はいるようで
コップ一杯の水と香を供養する
気だるい欠伸の鎮まった大地に
空の流動を沈めて
雲よ大地に触れよ