重圧
長谷川智子


900kgの重りが
肩からおろせない

本当なら骨もろとも粉々なはず
なのに私は
ここに立って息してる
歯をくいしばってでも、弱音は吐かない
「助けて」なんて今は、口が裂けても言わない


誰も気づかないのは当然だ
なぜならその900kgは目に見えないからだ

どかせるのは自分だけ

もしかしたら外から専用のリモコンで動かして
ようやく解放できるかもしれない
ただ待っていてもどうにもならない

進め、動け



自由詩 重圧 Copyright 長谷川智子 2008-07-17 01:57:18
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