月の太陽とざわめくワルツ
プル式

中々に追いつけない澄まし顔
両手に掴み損ねたすみれ色
最後の言葉は言葉にならず
明日に代わる
またねとかバイバイ
とか
そんな言葉を残して

呼吸を止められるのは3分
そこから先は弛緩する日常
真夏の、昼過ぎの、怠惰な、日常

陽射し
夕闇間近な
まっすぐな陽射し
一度に全てをリセットされてたまるか

だけど手を延ばす事は出来ない
そうして世界は黄色に変わり
閉じ込められる

呼吸を止められるのは3分
一日が澄まし顔で過ぎる時間
両手に掴み損ねた今日が
消えて行く。


自由詩 月の太陽とざわめくワルツ Copyright プル式 2008-07-15 10:46:01
notebook Home 戻る