遠い夏のあの影
亜樹

あの頃我慢できていたことが
この頃はもう耐えられない


 硝子越しに向日葵を見る
 あの熱い暑い夏
 やかましくなく蝉が
 庭の木に止まる
 あの熱い暑い夏
 直下する日の光は
 室内に辿りつかず
 あの向日葵の眩しささえ
 虚構のように薄暗い
 
 あの熱い暑い夏
 肌を焼く日の光
 滴る汗のにおい
 思い出せないのは
 私が元から知らないからか


硝子越しに向日葵を見る
あの熱い暑い夏
あの頃我慢できてたことが
この頃はもう勘弁ならない


自由詩 遠い夏のあの影 Copyright 亜樹 2008-07-13 21:13:06
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