ふるる

たった今大きな丘を越えてきた足を
くるぶしまで持ち上げてみせた
割れんばかりの音とともに地面はほんとうに割れてしまった
にょっきり生えるこころもち汗ばんで
スカートのすそをつまんでは離し
つまんでは離し
ひらりひるがえし
駆けていく
四人目の影を追う
砂は熱い泥は冷たく
靴に埋もれた指をこころもち上げて
小川であらう
ちぢめた膝は丸くて
大きな丘のよう
膝を突くセンテンス
ギャロップで駆け抜ける茶色のけものは毛が抜け変わるころ
電車は銀の丸い足
よく回転しよく止まる
空を駆ける地面よさよなら
かなしみに追いつかれないよう
スキップを切る


自由詩Copyright ふるる 2008-06-27 23:07:24
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