ボディ、イマジン
nm6

 
 
 
 
喉の奥の、肺の先の、それでも呼吸器とは歴然と違う部分です。詰まるものを、イマジン。そんなようなしびれを指先に集めます。午後の窓の外に体を拭く記憶が放置されて、ユラる洗濯機の渦から風に乗ってはだけたスリットの隙間へ、すとん、と、ストック。イマジン集積に張り詰めるものを。ぼくらは世界に、スプレーします。


爪の根元から水平に腕を伝って、血管が突き刺さる部分です。送り出すものを、イマジン。そんなようなしびれはこの奥から出てこようとはせず、横で眠る記憶とマージされて、モヤる嘆息の渦から酒気に揺れてまわったスカートの隙間へ、すとん、と、ストック。イマジン頭痛を踊らせるものを。ぼくらは脳内に、スプレーします。




ギラギラと太陽からつたわる空気のゆらぎが、うやむやにします。
途方もなく、うやむやにしていくのです。




喉の奥の、肺の先の、それでも呼吸器とは歴然と違う部分に血管が突き刺さっているので、ぼくらは爪の根元から水平に腕を伝って、そんなようなしびれを指先に集めます。午後の窓の外にも畳のさらりとした部屋にも、そこかしこに記憶は放置されてマージされます。だからイマジン。この長い長いところを、通り過ぎる練習です。ひとつ、ひとつ。トボトボしてしまわないように、ぼくらは「サンキュー」と言い捨てて、そしてまた。すべてを横目に流し目に、追いやってスプレーするのです。ぼくらボディで、途方もないんで。上見て、で、空。


自由詩 ボディ、イマジン Copyright nm6 2004-07-15 15:00:34
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